つなぎ融資

つなぎ融資とは

つなぎ融資は、資金確保のめどはたっているものの一時的に資金不足に陥っている場合に実行される融資のことです。

 

たとえば、住宅ローンの場合は、物件の所有権と抵当権を登記した後に初めて住宅金融支援機構からの融資が受けられるのですが、所有権・抵当権の登記には、不動産の代金を支払う必要があるので、まず、民間金融機関から融資を受けて所有権と抵当権を登記します。このような場合に受ける融資のことを「つなぎ融資」といいます。そして、住宅金融支援機構からの融資を受けた後で、「つなぎ融資」の借入金を民間金融機関に返済します。

 

 

また、個人事業主や中小企業の経営者などが「つなぎ融資」を受けることもあります。たとえば、本命の融資の審査に時間がかかる等の事情で、必要な融資がすぐに受けられない場合に、別の金融会社から「つなぎ融資」を受け資金繰りをします。あるいは、原材料等の支払いが先で、売上の入金は後になりますので、その間の資金繰りをするために「つなぎ融資」を受けます。

 

緊急に資金の調達が必要な場合は、ノンバンクのビジネスローンが便利です。申し込みには来店不要で、融資もスピーディーなところが多いです。準備する書類も銀行のビジネスローンと比べると少なくなっています。ただし、金利は高く、手数料もかかり、借り入れ限度額も低く設定されていることが多いので慎重に選んでください。

 

急ぐ男性

もし、時間的にいくらか余裕があるなら、自治体と信用保証協会、指定金融機関の三者の協調で実施されている「制度融資」を利用することができます。たとえば、東京都が実施している「クイックつなぎ」は保証の審査が原則3営業日以内ですので緊急な資金需要に対応できます。融資限度額は500万円です。ただし、保証協会の定めるところにしたがって信用保証料を支払う必要があります。保証料率は融資額が500万円以下の場合は上限1.47%となっています。

 

そのほかに、銀行のビジネスローンを利用することもできます。ノンバンクのビジネスローンよりは金利が安いので利息負担を軽減することができます。借り入れ限度額も高めに設定されています。

 

銀行がつなぎ融資をする場合は、返済原資はあるのか、つまり返済能力はあるのか、というのが大切なポイントの一つとなります。というのは、つなぎ融資の名目で借りても、実際には赤字の穴埋めに使われたり、現在の借入返済の元手として使われる場合があるからです。

 

つなぎ融資の場合の返済原資は、売掛金+受取手形+在庫から支払手形+買掛金を引いた金額となります。この返済原資があれば融資は可能です。赤字であっても、将来の利益と減価償却費をあわせた額が、既存借入金返済額を上回れば融資は可能になります。

 

確かに、予想しなかった状況が発生して、急に資金繰りが苦しくなり、「つなぎ融資」が必要になることがありますが、資金繰り表で資金の不足をあらかじめ予測できることもあります。その場合は、取引先の銀行に事前に相談して対策を講じておくことも大切です。